『春と修羅・序』

翻譯已補，如有轉用請告知本人。

（b站片尾沒有翻譯的是由常田富士男朗讀的宮澤賢治所著的詩集《春與修羅》的序，有能力的話翻譯後補。2017.3.27 23:25）

-

わたくしといふ現象は

稱之為“我”的現象

假定された有機交流電燈の

是被假定的 有機交流電燈的

ひとつの青い照明です

一束 青色照明

（あらゆる透明な幽霊の複合體）

（所有透明幽靈的 複合體）

風景やみんなといっしょに

與風景 及萬物一同

せはしくせはしく明滅しながら

慌亂不定 忽明忽暗

いかにもたしかにともりつづける

儼然確是 一直亮著的

因果交流電燈の

因果交流電燈的

ひとつの青い照明です

一束 青色照明

（ひかりはたもち、その電燈は失はれ）

（光長在，那電燈 已失）

-

これらは二十二個月の

這些是 從二十二個月的

過去とかんずる方角から

感知到 往昔 的方位

紙と鑛質インクをつらね

將紙 和礦質墨水連結

（すべてわたくしと明滅し

（均與我共明暗

みんなが同時に感ずるもの）

皆同時有所感）

ここまでたもちつゞけられた

得以存續至此的

かげとひかりのひとくさりづつ

影 與光的每一段落

そのとほりの心象スケッチです

那般的 心象素描

（影片朗誦到此為止。）

-

これらについて人や銀河や修羅や海膽は

關與這些的 人、銀河、修羅、海膽

宇宙塵をたべ、または空気や塩水を呼吸しながら

以宇宙塵埃為食 又吐納著空氣 和鹽水

それぞれ新鮮な本體論もかんがへませうが

何不各自思量著 新鮮的本體論

それらも畢竟こゝろのひとつの風物です

畢竟那也是 內心的一處風物

たゞたしかに記錄されたこれらのけしきは

只是 確被記錄下的 這些番景色

記錄されたそのとほりのこのけしきで

這番 正如所被記錄那般的 景色

それが虛無ならば虛無自身がこのとほりで

若那便是 虛無的話 虛無自身 便是這般

ある程度まではみんなに共通いたします

在某種程度上 與萬物相共通

（すべてがわたくしの中のみんなであるやうに

一切皆如同我中所有

みんなのおのおののなかのすべてですから

因一切本是各中皆有）

-

けれどもこれら新世代沖積世の

然而 在這些新生代全新世的

巨大に明るい時間の集積のなかで

巨大明亮的時間的 積聚之中

正しくうつされた筈のこれらのことばが

本應被正確映現的 這些語言

わづかその一點にも均しい明暗のうちに

僅只一點 也在均等的明暗之中

（あるひは修羅の十億年

或是 修羅的十億年）

すでにはやくもその組立や質を變じ

早已 改變了其構造與質地

しかもわたくしも印刷者も

再者 連同我與印刷者都

それを変らないとして感ずることは

當它作不變的感知

傾向としてはあり得ます

作為傾向 尚有可能

けだしわれわれがわれわれの感官や

大概 正如我們感知我們的感官

風景や人物をかんずるやうに

風景 以及人物那般

そしてたゞ共通に感ずるだけであるやうに

且 僅如共同感知那般

記錄や歴史、あるひは地史といふものも

記錄和歷史、或是稱作“地史”的東西

それのいろいろの論料といっしょに

也隨它的種種資料一起

（因果の時空的制約のもとに

在因果的時空制約下）

われわれがかんじてゐるのに過ぎません

我們 不過是在感知著而已

おそらくこれから二千年もたったころは

恐怕 自此又過兩千年之時

それ相當のちがった地質學が流用され

被 與之迥異的地質學所挪用

相當した證據もまた次次過去から現出し

相當的證據 也相繼自往昔顯現

みんなは二千年ぐらゐ前には

人們想到 在約兩千年以前

青ぞらいっぱいの無色な孔雀が居たとおもひ

青空遍是 無色的孔雀

新進の大學士たちは気圏のいちばんの上層

新進的大學士們 從大氣的最上層

きらびやかな氷窒素のあたりから

在璀璨的氮冰周圍

すてきな化石を發堀したり

或發掘絕美的化石

あるひは白堊紀砂岩の層面に

或 在白堊紀砂岩的層理面

透明な人類の巨大な足跡を

發現透明人類的 巨大腳印

発見するかもしれません

也未可知

-

すべてこれらの命題は

所有這些命題 都將

心象や時間それ自身の性質として

作為 心象與時間其自身的性質

第四次延長のなかで主張されます

在第四次元的廣延中 得以主張

-

大正十三年一月廿日　　宮澤賢治

1924.1.20

（2019.4.11 1:11 鄭州）